国内外での朗読パフォーマンスを通じた表現活動を続けていきます。現代短歌 歌人 北久保まりこ

北久保まりこ プロフィール

北久保まりこ

東京都生まれ
東京都三鷹市在住
日本文藝家協会会員
日本PENクラブ会員
現代歌人協会会員
日本歌人クラブ会員
心の花会員
Tanka Online Project
Tanka Society of America

北久保まりこ

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歌人 北久保まりこ
一心に流れて海へ放たるる 生死の際のやうなる河口(まりこ)

私は、歌作りを基本にして、国内外での朗読パフォーマンスを通した表現活動を続けていきたいと思っております。日本語を母国語としない短歌愛好家の方々に、日本の伝統的な五音七音の韻律を聞いていただくことの意義を感じています。

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二か国語歌集『INDIGO 藍』がSHABDA PRESS社より出版されました

INDIGOに寄せて

日本人は千年以上も前から短歌を詠んできて、その間他の詩歌が新しくできても短歌はいつも特別な地位にあった。時代が明治になると、日本の詩人の大部分が西洋の詩歌の影響を受け、三十一字しかない短歌は、瞬間的な感覚の記録以上に表現できない、と考えられるようになった。しかし、反逆者として有名だった石川啄木は、短歌を軽視した詩人たちに次のように、短歌の持つ独特の価値を伝えた。
“一生に二度とは帰って来ない命の一秒だ。おれはその一秒がいとしい。ただ逃してやりたくない。”
そして、啄木は幾分か皮肉に、
“歌という詩形を持っているということは、我々日本人の少ししか持たない幸福の一つだよ。”
と結論している。

啄木は伝統的な三十一字の文字数を守ったが、三行に分けて一行の長さをより自由にし、それは西洋の詩歌のように劇的な効果を生んだ。
北久保まりこのINDIGOの短歌とその英詩もまた、千年以上前の伝統と極めて新しい知覚とを合わせ持っていて、実に読み応えがあった。短歌は古今集と同じように、五、七、五、七、七の模範があり、言葉や語句の多くは現代の日本語ではなく文語である。しかし、内容は現代人の心から湧き出たものに違いない。私の特に好きな短歌は音としても印象的である。

蛾の影のふいに大きくなりゆけり抗ひがたき抱擁ののち

ga no kage no/fui ni ookiku/nari yukeri/
aragai gataki/houyou no nochi

suddenly
the shadow of a moth
growing larger –

after an embrace
difficult to resist

先ず、言葉が多少日常的ではないが、歌には現代的な雰囲気と感性が香っている。また、英詩の方により顕著だが、言葉や語句の間に存在する空間が多様性を感じさせる。
最初の言葉に読者は驚くだろう。蛾という虫は歌には稀であって、蛾そのものが嫌われ避けられているが、西洋の詩では、蛾はいつも灯りを探し求めるが故、詩人にとって常に好ましく近しい存在だ。この短歌には、このような二つの意味が、同時に美しくこめられているようで忘れがたい。

--ドナルド・キーン

SHABDA PRESS社様

私の新しい歌集『INDIGO 藍』を出版していただき、ありがとうございます。
当初は、海外の読者のみを対象に考えておりましたが、日本と海外との架け橋に相応しいドナルド・キーン先生から 身に余る推薦文を賜りまして、もしかしたら 日本の方にもお楽しみ頂けるかも知れない、と思うようになりました。
御社にてご紹介いただきましたご紹介文を、以下に記載します。

Mariko Kitakubo has published five books of tanka including two bilingual ones, "On This Same Star" and "Cicada Forest." She has also produced a CD of her tanka titled "Messages."

Mariko is an experienced performer who has presented her poetry on at least 130 occasions, 80 of them overseas (Nov. 2015). She hopes to encourage more poetry lovers worldwide to appreciate and practice tanka.

Please click here to purchase the book on Amazon or Barnes & Noble.

短歌朗読への想い

うたを詠むようになり10年が経った2002年、ふとしたきっかけから始めた短歌朗読が、
2013年で100回目をむかえました。
2005年から現在は、海外へ短歌を紹介し普及させたいという思いから、
私の和英対訳歌集「On This Same Star」「Cicada Forest」と新作を軸に万葉集を採り入れ、
国際イベントや国外でのパフォーマンスに力をいれて参りました。
お陰様でそちらも2012年で50回となりました。

国境を越えて暖かく見守って下さいました世界各国の方々のご助力と、
私のパフォーマンスに足を運んで下さいました皆様への感謝をこめ、この度の節目を記念して一冊の写真集にまとめました。
ウェブ上でご覧いただければ幸いです。

無我夢中で駆け抜けた時間を振り返ると、出会い 友情 感謝 希望のちりばめられた光が、
とめどない飛沫となって胸に迫ってまいります。

これからも力の続く限り小さな一歩を重ね、日本最古の文学の独特の韻律を通し、
時代、国籍を問わず人の心に響く思いを そして日本の心の暖かさ奥深さを伝えて参りたいと思います。