歌人 北久保まりこ
メディア掲載
英国俳句ソサエティが、5月31日から6月2日まで開催された国際俳句カンファレンスのレポートをウェブサイトにアップしました。
初日の最終演目として私が行いました和英短歌朗読についてもご紹介いただいています。どうぞご覧ください。
The British Haiku Society International Haiku Conference 2019 のウェブページはこちら。
2019年08月27日(火)
Colorado Boulevard.netのPoets Salonテーマ『Dreaming Cats』に私の小文と英文短歌が愛猫の写真とともに掲載されました。
2019年07月22日(月)
先日、日本PENクラブ 環境委員会で赴いた福島の報告記事が脱原発社会を目指す文学者の会会報に掲載されました。
『フクシマ Fukushima』
北久保まりこ
八年を遡るごと北上すかつては賑はひたりし村村
もともとは田んぼでしたと指をさす野つ原、灌木、風花ひとつ
ひとひらの風花だけが生きてゐるあれから割れたまんまのガラス
高線量示せる値アライグマ出没注意のわきに灯りぬ
帰還困難解除されたり目に見えぬ悪神棲むや大熊町に
観る人の亡き桜咲き桜散る富岡町の夜の森公園
アンパンマン、機関車トーマス、原子力二歳の声は朗らかなりき
麗しき言の葉のみを遺したし金の産毛の光れる耳に
山の端をのぼる朝霧うつしみの婆も閑かに消えなましものを
お蜜柑とのぞみ号背負つて帰りゆく小さき足跡のこす雪道
福島へは、事故後の2012年に現代歌人協会員として訪れて以来だった。
バスが北上するにつれ、道端に表示されるオレンジ色の線量値が上がっていく。人間とは情けないものだ。初めは驚いて視ていた数字に段々と驚かなくなって、窓際に座っているもう一人の自分がいた。
野生動物への注意を呼び掛ける看板が目に入る。アライグマだ。何だか長閑な感じのその脇に、橙色がまた灯る。
「元々は田んぼだったんです。」指差された先は茫漠とした荒野だった。
富岡町の夜の森公園には、今でも春ごとに見事な桜が咲くそうである。観る人もいない桜が、泣くように風に散る姿を思ったら、私まで泣きたくなった。
これまで私は、年老いたら山の端を音もなく昇ってゆく朝霧のように、消えるように居なくなりたい、などと漠然と思っていた。しかし、子や孫にこんな環境を遺して逝くのは、あまりにも無責任である。
原民喜は、自死する前年(1950年)暮れに、詩「家なき子のクリスマス」の中で、愚かしい人類の行く末をすでに予見していた。
二歳になった孫が、覚えたての言葉を嬉しそうに言う。私達や親達の世代にも、こんな幼い頃があったのだ。
ただかつては、思い描く未来の地平に核の脅威は無かったはずだ。
会報の掲載ページ抜粋
2019年04月04日(木)
フリーペーパーWendyのウェブサイト『Wendy-Net』の『Women』セクションに、2018年2月に掲載された私の記事がアップされています。ぜひご覧ください。
Wendy-Net (https://www.wendy-net.com/)
(下の画像をクリックすると大きな画面でお読みになれます)
フリーペーパーWendy 2018年2月号掲載記事は、こちらからご覧になれます。
2019年03月25日(月)
Colorado Boulevard.netのPoetry Corner テーマ『A Quiet Place』に私の英文短歌が掲載になりました。
2018年10月10日(水)
ドイツ語訳されました英短歌が、歌集INDIGOより10首 オンライン詩誌EINUNDDREISSIG 8月号に掲載になりました。
(内容は下記pdf版の7~9ページをご覧ください)
https://www.kitakubo.com/files/medias/media/Einunddreissig_Ausgabe_22.pdf
抜粋記事は、オンライン詩誌EINUNDDREISSIG 8月号のウェブページでもご覧になれます。
https://www.einunddreissig.net/ausgabe-august-2018.html
私の短歌をお目を止めて下さいまして、又 独語翻訳してくださいましてありがとうございました。
編者のお一人であるValeria Barouch氏に深く御礼申し上げます。
2018年08月23日(木)
広島花幻忌の会「春の碑前祭」に参加して
北久保 まりこ
脱原発社会を目指す文学者の会会員の天瀬裕康氏から初めてご連絡を頂いたのは、昨年の師走でした。拙いながら会報に寄稿致しました私の短歌連作をお読みになり、ご自身の歌集を送りたいと言って頂いたのがきっかけでした。被爆者の鋭く熱い眼差しとともに、医学博士としての冷静な側面も垣間見られるお歌の数々に胸をうたれながら、歌集『時は流れ往けど』を一気に拝読致しました。
これまでは、国外の作家や歌人ら、また広島原爆の図・丸木美術館で朗読してきました私の歌群を、いつの日にか、広島でもお聴き頂きたいという気持ちをお伝えしたところ、原民喜の命日に例年行っおられる「花幻忌の会 春の碑前祭」に参加してはどうか、と提案して下さいました。
以下、会についての詳細を、冊子「広島花幻忌の会」より抜粋致します。
~会は、原民喜が亡くなった翌一九五二年、彼と親交の深かった遠藤周作、大久保房男らが中心となり、命日の三月十三日に集いを開いて民喜を偲ぶ東京での「花幻忌会」が誕生しました。三十三回忌に当たる一九八三年には東京のメンバーが来広。故郷広島での集いが実現しました。これらの流れは広島在住の親族や民喜ゆかりとの人々に引き継がれ、没後五十周年を前にした二千年九月「広島花幻忌の会」の結成に繋がりました。以来今日に至るまで、「広島花幻忌の会」は東京「花幻忌会」との連携を保ちながら様々な継承・啓蒙・研究活動を続けています。~
本年三月十一日(日)のプログラムは、京橋川河川縁の被爆柳のもとで行われました第一部と、コミュニティアカデミー上幟で行われました第二部の二部構成でした。
第一部(被爆柳前にて)13:30~
●開会の言葉
長津功三良氏(広島花幻忌の会事務局長)
●挨拶
岡部喜久雄氏(上幟町北町内会長)
縫部高志氏(橋本町上町内会長)
●被爆柳案内板 説明 テープカット
原時彦氏(原民喜の甥・著作権継承者)
ウルシュラ・スティチェック氏(広島大学非常勤講師)
●献花・黙祷
●朗読
幟町学区中・高・専門学校の生徒・学生の皆さん
●合唱「永遠のみどり」
広島市立幟町小学校合唱部の皆さん
記念撮影
第二部(コミュニティアカデミー上幟にて)~16:00
【原民喜を語る】
1)被爆柳をめぐって
原時彦氏
2)民喜の詩と自作短歌朗読・語り
北久保まりこ
3)原民喜と短詩型文芸
天瀬裕康氏
朗読致しました民喜の詩「家なき子のクリスマス」を引用致します。
主よ、あわれみ給へ 家なき子のクリスマスを
今 家のない子はもはや明日も家は無いでせう そして
今 家のある子らも明日は家なき子となるでせう
あわれな愚かなわれらは身と自らを破滅に導き
破滅の一歩手前で立ちどまることを知りません
明日 ふたたび火は空より降りそそぎ
明日 ふたたび人は灼かれて死ぬでせう
いづこの国も いづこの都市も ことごとく滅びるまで
悲惨はつづき繰り返すでせう
あはれみ給へ あはれみ給へ 破滅近き日の
その兆しに満ち満てるクリスマスの夜のおもひを
左記は、反戦平和を願う旧連作と共に朗読致しました自作新連作「広島花幻忌によせて」の一部です。
・雪の声樹木の声の有るらしも死びとの声とならむ花幻忌
・血の叫び声にせんとて立ち上がるわれを許し賜ふや民喜
・地に沁みしに吸はれし苦しみを昇らしめんと心をひらく
・民喜の詩引き受くる力あるかなどかけし後も判らぬ
・心して挑まむ元よりもてるものすべてをかけて広島 碑前祭
反核反戦への願いをたゆまず形にして来られた会の皆様と、深い祈りの時間を共に過ごさせて頂きましたことに、心より感謝致します。
最後になりましたが、被爆柳を前に広島市立幟町小学校合唱部の皆さんが澄んだ歌声で合唱されました「永遠のみどり」を引用し、今回の参加のご報告とさせて頂きます。
「永遠のみどり」作詞 原民喜 作曲 尾上和彦
ヒロシマのデルタに
若葉うづまけ
死と焔の記憶に
よき祈よ こもれ
とはのみどりを
とはのみどりを
ヒロシマのデルタに
青葉したたれ
会報の掲載ページ抜粋
(クリックすると大きな画像でご覧になれます)
2018年08月09日(木)
「脱原発社会を目指す文学者の会」でご一緒の、広島在住の被爆者、文学者、医師でもある天瀬裕康氏 編著による混成詩集「核と今」に、私の短歌を転載して頂きました。
これら三首は、今年三月に参加致しました原民喜忌「花幻忌の会 春の碑前祭」によせて作りましたものです。
2018年08月04日(土)
中部日本歌人会会報 第84号にお知らせが掲載になりました。
中部日本歌人会さま ありがとうございました。
11月3日 14時~約90分 朗読&トークを、持参する民族楽器 数種類をBGMに、お楽しみ頂けましたらと思います。
海外及び国際イベントでの和英短歌朗読150回をむかえ、国内でも少しずつお聞き頂く機会をつくっていかれましたら、と存じます。
2018年08月03日(金)
この度 飯塚書店より出版されました『誰にも聞けない短歌の技法 Q&A』(日本短歌総研編著)に、私の第六歌集『INDIGO』より、ベトナムを独り旅した折に詠みました歌が掲載されました。
*流されず過去はしづみぬ 天の川涅槃のやうに映せるメコン
編者の皆様に、心より御礼申し上げます。
どうもありがとうございました。
下の画像をクリックすると大きな画面でお読みになれます。
2018年05月28日(月)