いりの舎 うた新聞 これまで雑誌に発表してきた発表作品・鑑賞文を紹介します 現代短歌 歌人 北久保まりこ

北久保まりこ プロフィール

北久保まりこ

東京都生まれ
東京都三鷹市在住
日本文藝家協会会員
日本PENクラブ会員
現代歌人協会会員
日本歌人クラブ会員
心の花会員
Tan-Ku共同創始者 Tanka Society of America

和英短歌朗読15周年記念動画
新作英文短歌
Spoken World Live発表作品

北久保まりこ

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歌人  北久保まりこ
いりの舎  うた新聞

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これまで発表してきた、短歌・鑑賞文などを発表します。

いりの舎 『うた新聞』三月号 「読者自選一首」 に 下記作品が掲載になりました。

国境を越ゆる心に藍澄めり 旅人のまま死なむと思ふ

いりの舎 様 どうもありがとうございました。

『うた新聞』五月号 読者自選一首のページに 下記の歌をご掲載下さいました。

晩年とやがて言はるる月日あり 廃村に猫が欠伸してゐる

編集発行人の いりの舎・玉城入野様、ありがとうございました。

『うた新聞』2014年五月号 読者自選ー首のページへ下記の歌をご掲載下さいました。

一心に流れて海へ放たるる生死の際のやうなる河口
(第三歌集『'WILL '』角川書店より)

編集発行人の いりの舎・玉城入野様 ありがとうございました。

 

晩年とやがて言はるる月日あり 廃村に猫が欠伸してゐる
眼も耳もあてにはならぬ廃村に花乱吹かせて風止まざりき
深林に水わく音を思ひゐつストロンチウム沁むる胎盤
奥つ城の桜の並木 吹き溜まるあの辺りから隠り世ならむ
もうゐない人ばかりなる満開の丘わたくしもゐないのだらう

 

もう五年経つんですね柚子切りの蕎麦を啜れる亡母とゐた席

 

今よりも赤かつたらうか太陽はマヤの人らの崇めゐしころ
人類の滅亡の日を占ひつ銀河の音のさやかなりけり
祖(おや)よりの耳をすまさむ天穹に横たふ河の声をか聴かむ
曇天を刺せるバベルの頂の鈍き雷(いかづち) 空砲に似る
夜の牙 畏れぬものとなりしより何か失ひたりし人類