記事詳細 国内、国外で短歌の表現活動を続けています。現代短歌 歌人 北久保まりこ

北久保まりこ プロフィール

北久保まりこ

東京都生まれ
東京都三鷹市在住
日本文藝家協会会員
日本PENクラブ会員
現代歌人協会会員
日本歌人クラブ会員
心の花会員
Tanka Online Project
Tanka Society of America

北久保まりこ

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歌人  北久保まりこ
記事詳細

角川書店 短歌(2008年4月号) 水鹿の耳

山の靄にひたりしわれは樹となりて立てり はるけき水鹿の声
われの手も足も小さくなり果てぬ竜のうろこの跡を追ひきて
微睡みの中に食むごと蓮霧(リェンム)なる果実はゆるき甘さをのこす
昼の渓夜より深しとろとろとかじかねむるか明るむあたり
水滴の水面にふれて交ざり合ひ川としてゆくこれより先は
水鹿の耳にて聴かむこれまでにききしものの音ぬぐへる瀑布
丹田に長く仕舞ひてゐしことも放たむか ゆるる青柳の枝
七十年前の少女も笑みゐたりタイヤル族のヤン婆の眼に
(タイヤル族:機織技術に優れた台湾原住の人々)